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ナイロンポリのタイプの種類と各タイプの特性①
2025.03.05
ナイロンポリ(福助工業製)の各タイプ(TLタイプ、Gタイプ、Sタイプ、Kタイプ、新Lタイプ)の違いについて説明します。
それぞれの特性や用途を以下に詳しくまとめます。
1.TLタイプ
★特徴: 真空包装、水物包装、冷凍食品包装での耐ピンホール性が優れる。
★材質: ナイロンをベースにL-LDPE(線状低密度ポリエチレン)をラミネート。
★耐熱性: -40℃の冷凍から100℃で30分のボイル殺菌まで対応。
★強度: 衝撃強度、突刺強度、耐寒性に優れ、耐熱性・耐油性も高い。
★加工: V型ノッチで開封しやすく、コーナー4か所にRカット加工(破袋防止)。
★用途: 冷凍食品、液体包装、真空包装など幅広い用途に適応。
2.Gタイプ
★特徴: 高透明性と耐ピンホール性を両立したタイプ。
★材質: ナイロンベースで透明性が高いフィルムを採用。
★耐熱性: -40℃の冷凍から95℃で30分のボイル殺菌まで対応。
★強度: 耐ピンホール性と突刺強度があり、内容物の見栄えを重視。
★加工: マジックカット加工で開封性向上。
★用途: 冷凍食品や真空包装で、透明性を活かして中身を見せたい場合に最適。
3.Sタイプ
★特徴: 薄くてコシのあるフィルムで、耐ピンホール性が高い。
★材質: ナイロンポリシリーズの中でも薄いフィルムを使用。
★耐熱性: ボイル対応不可(高温殺菌には不向き)。
★強度: 薄いながらも突刺強度が高く、中身にフィットしやすい。
★用途: 真空包装や軽量な内容物の包装に適するが、ボイル用途には不使用。
4.Kタイプ
★特徴: 高湿度下でも安定したガスバリア性を保持。
★材質: Kナイロン(コーティングナイロン)を採用し、ガスバリア性が高い。
★耐熱性: 冷凍からボイルまで対応可能(具体的な温度は用途による)。
★強度: 突刺・摩擦ピンホール強度が向上。
★加工: V型ノッチで開封性向上。有機塩素系化合物不使用で環境配慮。
★用途: ガス置換包装、脱酸素剤封入包装に適し、食品の変色や酸化防止に効果的。
5.新Lタイプ
★特徴: バイオマス素材を使用し、環境に配慮したタイプ。
★材質: ナイロンをベースにバイオL-LDPEをラミネート。バイオマスマーク付き。
★耐熱性: -40℃の冷凍から100℃で30分のボイル殺菌まで対応。
★強度: 衝撃強度、突刺強度、耐寒性に優れ、耐ピンホール性も高い。
★加工: V型ノッチで開封性向上。
★用途: 冷凍食品、真空包装、ボイル殺菌対応包装に幅広く対応。CO2削減に貢献。
結論として
◎TLタイプ: 汎用性が高く、耐熱・耐寒のバランスが良いスタンダードタイプ。
◎Gタイプ: 透明性を重視し、内容物を美しく見せる用途向け。
◎Sタイプ: 薄くて軽量、ボイル不要のシンプルな包装に。
◎Kタイプ: ガスバリア性を求める特殊包装に最適。
◎新Lタイプ: TLタイプを環境に優しくアップデートした選択肢。
包装する内容物や条件(透明性、耐熱性、環境対応など)に応じて、最適なタイプを選んでください。例えば、見た目を重視するならGタイプ、ガスバリア性が必要ならKタイプといった使い分けがポイントです。
商品について不明な部分がありましたらお気軽にお問合せください。